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最高のコーチは、教えない

2020年現在、千葉ロッテマリーンズの投手コーチである、

吉井理人氏のコーチとしての経験から、

コーチングとは何か、人を育てるとは何か

その神髄を明らかにしている書籍。

 

野球の世界に限らず、

さまざまなシチュエーションで活用できる。

実際の経験に基づいているからこそ、

生々しくもあり、説得力もある内容となっている。

 

部下をどうやって育成すべきか、

自分自身で成長していってほしいがどうすればよいか

という課題を持っている人は、

是非一読していただきたい内容である。 

 

最高のコーチは、教えない。

最高のコーチは、教えない。

 

 

 

まず初めに、コーチングとは教えることではない。

考えさせることが最も重要なことなのである。

相手に考えさせるには、「対話」が必要だし、

自分が今までやってきた方法を押し付けるのはもってのほかなのである。

 

以上を念頭に置き、読み進めていただければ、

学びがより深いものとなるであろう。

 

 

なぜ教えてはいけないのか

この書籍に興味がある、読み進めているかたは、

ちょうど部下を教育する立場にある、もしくは

これからその立場に立とうとする方であろう。

 

思い返してほしい。

自分がどのように教育され、

そのたびにどのように感じてきたか。

どういった教育に喜びを感じ、不満を感じたかを振り返ってほしい。

 

おそらく、1から10まで指導されることに、

不満を感じてきたのではないだろうか。

 

しかも、その内容に納得できないまま、

ただただ強制され、

モチベーションがなくなったことは無いだろうか。

 

コーチングする側、される側は、

立場も違えば、いままでの経験や感覚が全く異なる。

自分がそのやりかたでうまくいったからと言って、

相手が同じやり方をしてうまくいくかどうかは別問題なのである。

 

教える側という立場だからと言って、偉ぶらず、相手を尊重する。

相手を信頼し、相手の言葉に耳を傾ける。

大事なのは「相手の主体性」である。

お互いの信頼関係を構築し、

お互いの言葉に耳を傾ける関係を構築することが第一歩である。

 

コーチが相手に指導すべきタイミングがあるとすれば、

それは、相手が手を抜いていた時、本気を出さなかった時だけである。

本気を出しているのにミスしてしまったことを叱ってはならないのである。

 

コーチングの基本理論

野球でもビジネスでも、必要なことは個々の能力を伸ばすことである。

個人の能力を伸ばすことで組織の能力も上がる。

 

コーチが行う指導は、おもに2つある。

  1. 指導行動
    技術的なスキルを教えること、
    ただし一人一人にオーダーメイドで教えることが指導行動の本質である

  2. 育成行動
    コーチが、メインで行うべき行動。
    心理的、社会的な面で個人の成長を促すための行動である。

    具体的には、コーチが小さな課題設定を行い、
    一つずつクリアさせ、モチベーションを上げていく。
    その連鎖反応でより高度な課題設定をステップアップしていく。

    もし未達成だった場合は、振り返りを実施し、原因を特定する。
    原因が特定できれば、軌道修正し、あらためて課題設定していく。

    大事なことは、大きなゴールに向けて、
    少しずつ課題設定していくことであるが、
    最終的には、コーチされる側が自立自転し、自分で課題設定できることである。

    もちろん、相手の性格によって、コーチングの方法は異なる。
    相手の性格、特性、お互いの信頼関係度合いに応じ、
    働きかけ方を工夫することを意識しよう。

    例えば、ビジネスの現場では、
    なにからなにまで指導され、ネガティブになっている部下も少なくはない。
    いざというときに前向きになれるようコーチングすることが大事。
    失敗を恐れずに何度もトライする姿勢を持たせるようにする。

    課題設定において、最初は失敗が多いかもしれない。
    失敗して振り返り、修正する、その繰り返しを行うことで
    複数の選択肢の中から最善のものを選べるようになってくる。
    そのためにはトライする姿勢を持ち続けることが重要になってくる。

 

「指導行動」と「育成行動」を紹介したが、

どのステージにいるかによって、指導・育成の使い分けは必要。

入社1年目に、常に相手に考えさせていく、育成行動は早いだろう。

指導行動×育成行動の4象限で、相手がどのステージにいるのかを把握し、

コーチングの方法を変えていく。

 

コーチングの実践

コーチングは3つの基礎からなる。

  1. 観察
    予め相手の特徴をしっかりと把握すること
    技術的な面だけでなく、生活、食生活、睡眠まで抑えるほうが精度が高い。
    本人から直接ではなく、周囲の仲間やスタッフからそれとなく聞く
    観察によってタイプを把握し、傾向と対策を立てる

    自分で考え、自分で工夫する能力をつけるためにはどう対応すべきかを、
    観察を通して考えておく

  2. 質問
    質問以外では、黙って相手の言葉に耳を傾ける
    質問を通し、相手自身の言葉でパフォーマンスを言語化できることを目標
    質問の狙いは、「自己客観視」と「信頼関係の構築」なのである。

    ときには、相手から「どう思いますか」と逆に質問される場合もある。
    自分の言葉は伝え、相手に選択権を与え、主体性を尊重する答え方をする。
    「自分はこう考えるけど、選ぶのはあなた自身である」等。

    ただし、明らかに間違った選択を取っている場合は、
    指導行動によって、道を踏み外さないよう修正することも意識しておく。

  3. 代行
    代行とは、相手の代わりに行うという意味である。
    つまりは、コーチが相手になったつもりで考えるということだ。
    相手の視点に立ち、自分の言葉がどう受け止められているか意識し、
    どういう言葉であれば、相手自身が自分で考えられるかを、
    コミュニケーションを重ねることで深めていく。

まとめ

いままで見てきた通り、

コーチングとは、相手が主体的に、自分で課題設定し、

設定したハードルを越え、さらなる課題設定を出来るよう、

信頼関係を構築しながら相手を支えていく活動である。

 

勿論、ときには設定した課題に失敗する場合もある。

 

失敗した際は、相手の言葉を引き出し、

なぜ失敗してしまったのか、次はどうすればきっとうまくいくのかを、

「相手の立場」になって考えていく。

 

振り返りの中で、自分自身を言語化し、

自分自身を客観的に見つめられるようになることで、

今後の課題解決の成功率が高まってくる。

 

このような課題設定・解決の繰り返しを通じて、

相手の前向きな姿勢、習慣を維持していく。

 

相手に合わせ、今相手がどのステージにいるのかを理解したうえで、

適切な支援をコーチは実行していくべきであるが、

相手がその内容を受け入れる前提として、

お互いの信頼関係が無ければ始まらないということは言うまでもない。

 

信頼関係構築には、

相手の話を聞くということが重要であるのだ。

 

(参考)コーチが守るべき9つのルール

最後に、コーチが現場で実行していくうえで心掛ける9つのルールを紹介する。

ふと、部下の育成に悩んだ時に、ヒントになるルールがあるかもしれない。

 

  1. 最高の能力を発揮できるコンディションを作る
  2. 感情をコントロールし、態度にあらわさない
  3. 周りが見ていることを自覚させる
  4. 落ち込んだ時は、すぐに切り替えさせる
  5. 上からの意見をどう現場のメンバーに伝えるべきか考える
  6. 現場メンバーの的確な情報を上層部に伝える
  7. 目先の結果だけでなく、大きな目的を設定させる
  8. メンバーとは適切な距離感をもって接する
  9. 「仕事が出来て、人間としても尊敬される」人を育てる