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人を動かすマーケティングの新戦略「行動デザイン」の教科書

マーケティングに携わるうえで、

消費者の「行動心理」を意識する必要がある。

 

具体的な施策を打つ際に、

ほんとうに顧客が想定通り動いてくれるのか、

それとも動いてくれないのかが大きな差になってくる。

 

机上の空論のマーケティング施策ではなく、

実際に行動を起こしてもらうための、

「行動デザイン」を設計することが重要だ。 

 

当書籍では、「行動」を基点として、

どうやってマーケティング設計していくかを

教科書チックに説明している。

 

ただ、後段になるにつれ、

とりとめもない話の展開になっていくし、

紹介されている例も、腑に落ちない例が増えてくる。

 

レビュアーが理解した内容に絞って、

お伝えしていきたい。

 

 

 

 目次

 

プロダクトアウト発想の終了

セグメンテーションや、

4P戦略といったマーケティング戦略は、

市場が伸びている前提での発想であるため、

右肩下がりの市場では有効ではない。

 

「縮小する市場を選ぶべきではない」

というそもそもの戦略セオリーもあるが、

実際のビジネスでは、

縮小してしまった市場で戦わざるをえない場面もある。

 

縮小した市場で戦う場合、

良い製品を、どうやって市場投入していくかといった、

マスマーケティング的な考えは通用しない。 

「ターゲットが、何のために、

どんな行動をしたいと思っているか」と、

消費者の行動をベースに考える必要がある。

 

マーケティングセオリーに沿って、市場分析する際に、

「国内コーヒー市場」、「国内ヨーグルト市場」等、

製品をベースに市場を定義していることが多い。

 

一方、消費者側からすれば、

コーヒーは、朝食、仕事の合間、ティータイム等、

飲用されるシーンは様々であり、行動の中の手段でしかない。

 

「コーヒー」という市場があるのではなく、

消費者の行動パターンを総合して、

市場が出来上がっていることを正しく理解するべき。

 

また、消費者の行動は時代とともに変容するので、

定期的に見直しすることが必要だ。

 

とはいつつ、

行動基点でマーケティングを考えたとき、

企業の売上を増やすために必要なことは従来と変わらない。

  • 自社商品・サービスに行動をとるユニークユーザを増やすこと
  • ユニークユーザの行動シェアを増やすこと

 

行動をデザインするということ

 マーケティングに関わる人には当たり前かもしれないが、

消費者は思った通りには動いてくれない。

 

「こんなに新しく素晴らしい製品が出来ました。ぜひ購入してください」

そういわれても、同じ古いものを使い続ける人はいくらでもいる。

 

新しいモノ・行動にかえるより、

今のままを続けるほうが、

消費者にとっては気が楽なのである。

 

新しいもののほうが良いとわかりつつ、

従来のものに執着してしまう。

 

マーケティング施策を組むうえで、

よく、AIDMAの法則で考えることは多い。

 

だが、実際に製品・サービスを投入したときに、

思った以上に反応が悪い場合がある。

 

意識レベルと実際の行動には、想定以上にギャップがあり、

「興味があっても、購入しない」ということはよくある。

 

具体的な例で言えば、

好きな漫画、アーティストがいても、

実際に、関係するグッズを買ったり、コンサートに行ったことが無い等

どこか心当たりはないだろうか。

 

意識やブランドイメージの向上ではなく、

具体的な「行動」へ誘導するために、

どういった仕組みを用意するのかが、

「行動をデザインするということ」なのである。

 

行動を変えたがらない心理

お客様が、自分の行動を変えることは、

コストがかかる。

 

「コスト」 というのは、

「失うもの」という意味でつかわれている。

 

では、コストには何があるのか。

最も分かりやすくでてくるのは、

金銭的なコストであろう。

 

何か行動を変えることで、

お金を失ってしまうことにリスクを感じる。

 

 

そのリスクを低減するには、

例えば、「満足いかなければ返品可能」といった、

返品OKの施策を打つのも現場ではよくみられる。

 

 

リスクとして感じられる、

失いうるコストは大きく5種類ある。

 

金銭的コスト

 先述の通り、お金を失うということ

肉体的コスト

 購入しても、持って帰らなければならない。組み立てなければならない等

時間的コスト

 購入して届くまで時間がかかる、効果が出るまで時間がかかる等

頭脳的コスト

 製品を検索し、比較し、どれが良いかを選ぶのに苦労する等

精神的コスト

 他人に気を遣う、一人で悩んでしまうこと等

 

現代では、情報もありふれているし、

モノも比較できないほどありふれているので、

頭脳的コストが膨大になっている

 

また、コストにフォーカスしている理由としては、

人は何かを得るメリットと、何かを失うデメリットでは、

何かを失うことのほうを恐れるからである。

 

詳しくはプロスペクト理論で検索してもらえればよい。

 

 レーンを変え、枠組みに当てはめる

 リスクを低く感じることで

結果として、行動を起こしやすくなる。

 

では、どうやってリスクを低く感じさせることが出来るのか。

書籍では、「レーン・チェンジ法」と呼ばれるものを提唱している。

文字通り、自分が走っている走行レーンを、チェンジすることだ。

 

今、走っている競争のレーンから、

消費者になじみのあるものへと、イメージを転換させ、

リスク感を感じさせなくさせるのである。

 

具体例をもって、もう少し説明させてほしい。

 

例えば、一世を風靡した音楽プレーヤーは、

今では市場が飽和してしまっている。

 

音質が良い、バッテリーの持ちが良い等の性能差では

差別化できなくなってしまった。

 

いまでは新しい競争領域として、

「ランニング」という行動をサポートするための

音楽プレーヤーとしてレーンチェンジし、

うまく成長できている。

 

 

ただし、レーンチェンジも、

一回限りの奇をてらった施策であれば失敗に終わる。

 

重要なことは、うまく枠組みにいれ、習慣化させることだ。

 

「ランニングをするときは、音楽を聴きながら走るものだ」

といったイメージを作り上げるのだ、

というとわかりやすいかもしれない。

 

 

枠組みに入れるという例として、

他には、土用の丑の日にはウナギを食べるもの、

毎月29日は、肉の日で肉を食べるもの、

生ビールと言えばジョッキで飲む、等々

行動を枠組みに入れ、習慣化させていくことが、

レーンチェンジの成功の秘訣ともいえる。

 

 

レーンの選び方

ではどうやって、どこに向かってレーンチェンジすればよいのか。

先述の音楽プレーヤーの例に戻ると、

実はいろんなレーンがあるのではないだろうか。

 

通勤途中の快適な音楽環境、

睡眠途中のリラクゼーション、

食事中の音楽という、奇抜なレーンもあるかもしれない。

 

消費者をつぶさに観察するしかないのだが、

企業が選んだレーンが、

「行動チャンス」となっているかを意識し、

シミュレーションしてみることで適切なレーンかどうかが分かるだろう。

 

 

例えば、ランニング中は走る以外に何もできない。

 

走りながら眺める景色も心地よいが、

なにか没頭できるものがあり、

疲れすらを忘れられるものは何かないだろうか。

 

走るのが好きな消費者には、

走ってる間の手持無沙汰を何とかしたいと思っている人が、

増えてきているのかもしれない。

 

そう考えた時、自分の好きな音楽を聴きながら走る、

という提案が目の前にあれば、喜んでその提案を受け入れるであろう。

 

とシミュレーションしたとき、

消費者がリスクを鑑みても、

その提案を受け入れるだろうといえるのであれば、

それを「行動チャンス」と書籍では呼んでいる。

 

 

まとめ

 縮小傾向にある市場では、

4P戦略のようなマスマーケティングは通用しにくい。

消費者の行動に着目し、施策を練る必要がある。

 

消費者の行動を変えようとしても、

行動を変えることによるリスクが大きく、

なかなか行動を変えてくれる消費者は少ない。

 

そのため、類似した市場へとイメージ転換を遂げ、

消費者から、リスクを感じにくくさせる工夫が必要。

これをレーンチェンジと呼んでいる。

 

ただ、定着させるには枠組みとしてはめ、

習慣化、定例化させることが重要である。

 

土用の丑の日にはウナギ、

では毎月29日には肉を食べようといった、

今までの固定概念も活用しながら、 定着化させていく。

 

どんなレーンに転換するかによっても、

うまくいくかどうかは大きく変わる。

 

新しい行動を提案されたとき、

消費者が喜んでその提案を受け入れるようなレーンであるか、

シミュレーションや、アンケートなど、

入念に調査することで、確かなものにしていくべきである。