今回のHBRのテーマは「変わる営業」であるが、
マーケティングの記事が
興味深かったので個別で紹介したい。
マーケティングが提供する価値を、
6つの領域に分類し、
その領域の中で、どのような強みを伸ばしていくべきかを
キレイに整理している。
なお、6つの価値領域に対し、
自社の状況をスコアリングするには、
マーキャップスのサイトにて、
Webテストすると結果が分かるので、
参考にしてほしい。
【マーキャップス(リンク先 英文)】
https://www.marcaps.com/research-2/
顧客に対するマーケティングの価値か、
企業に対するマーケティングの価値かによって 、
3種類ずつに分かれている。
前半3つが顧客向け、後半3つが自社向けと捉えてほしい。
目次
交換価値
具体的な商品を提供する場合がイメージしやすい。
顧客には具体的な商品を探しており、
どのような問題を解決したいかを理解し、
何を提案すればコンバージョンしやすいかといった話である。
ECサイトでのレコメンドが分かりやすい。
交換価値で目指すべきKPIは、以下3カテゴリである。
- 予測精度の向上
- パーソナライゼーションの増加
- コンバージョンの促進
体験価値
カスタマージャーニーで物事を考える。
例えば、旅行体験は、
空港に到着し、
ただ目的地に移動できれば良いのではない。
搭乗手続きや、機内食、スーツケースの受取など、
旅行体験全体で、満足度を上げる必要がある。
体験価値で目指すべきKPIは、以下3カテゴリである。
- 製品/サービス設計の強化
- ジャーニーオーケストレーションの改善
- 価値の増強
エンゲージメント価値
企業の商品・サービスが提供する、
「ブランド価値」を意味する。
企業はブランドにメッセージ性を載せて、
顧客へ価値を提供する必要があり、
またCSR的な活動でブランドイメージを向上させたり、
ユーザー間のコミュニティを形成することで、
より強いブランドの絆を作る事にもチャレンジしている。
エンゲージメント価値で目指すべきKPIは、以下の3カテゴリである。
- ストーリー設計
- つながりの最適化
- パーパス/コミュニティの構築
戦略価値
ここからは、自社へのマーケティング価値提供となる。
社内の情報が集約されるプラットフォームを構築することで、
自社の事業成長性を分析したり、
新規事業に向けた収益性の分析など、
社内リソースをどこに投資すればよいかを見える化する。
戦略価値で目指すべきKPIは、以下の3カテゴリである。
- 資産活用
- プラットフォーム構築
- 成長機会の発見
オペレーション価値
組織運営におけるマーケティングの活用である。
人材リソースの活用、組織間コラボを目標とする。
オペレーション価値で目指すべきKPIは、以下の3カテゴリである。
ナレッジ価値
データ分析によって、例えば顧客の声などを分析し、
社内で活用できる形で提供することである。
社内の誰でも、二次分析のために、
データを活用できるように整えることも、
ナレッジとしての提供になる。
ナレッジ価値で目指すべきKPIは、以下の3カテゴリである。
- 高度なマーケティング分析
- 市場/顧客インテリジェンスの活用
- データ生成/管理の向上