僕らはSNSでモノを買う

 SNS時代のユーザは、

どのように購買活動をしているのか。

 

購買のために

どのようなマーケティング

実施すればよいのか考えてみよう。

この書籍では、

UGC(ユージーシー)

ULSSAS(ウルサス)

スモール・ストロング・タイ

という概念を紹介している。

 

さっそく学んでいこう。

 

 

 

 

目次

 

SNSでモノを売るということ

20-30代の65パーセントが

SNSを通して、購買活動に参加している。

 

しかし、SNSでの販売で、

代表的な成功事例を聞いたことがあるだろうか。

 

それを聞いたことがないのは、

ユーザがSNSでどんな時に購入しようと思うのか、

また、どんな情報で判断するのか

その2つがまだ、正しくとらえられていないからだという。

 

SNSマーケティングに携わる人は、

日々いろんな課題に直面している。

例えば、

  • グーグルのSEOアルゴリズムが定期的に変動する
  • フェイスブックの投稿表示のエッジランクが変動する
  • LINE@の料金体系変動によるコスト増
  • 良いコンテンツを作ってもすぐ真似される
  • アドブロック機能で広告表示が停止される 等々

 

Web広告だけに頼って、

メッセージを届けることには限界が近づいているといえる。

 

では、どうやって、

ユーザーに接点を作っていけばよいだろうか。

 

UGC(UserGeneratedContents)

情報が膨大になればなるほど、

人間は身近な情報ソースからの

情報を信頼するようになってきている。

 

例えば、

友人や家族からのオススメや、

Web上でフォローしている人物のオススメである。

 

こういったオススメやクチコミのことを

UGC(User Generated Contents)と称している。

具体的には、

  • 飲食店の食べログのレビュー
  • 家電の価格コム情報
  • 書籍を探しているときのアマゾンレビュー
  • 化粧品を見つけるためのアットコスメ投稿 等々

 

一部のクチコミでは、

捏造され、ゆがめられたクチコミもあるが、

裏を返せば、第三者によるクチコミは、

無視できないほどの影響力があるということだ。

 

では、どうやってUGCを増やしていけばよいだろうか。

 

よく一般の企業では、

KPIをフォロワー数に設定している場合が多い。

 

プレゼントキャンペーンで、

一定数のフォロワーを増やしている企業もいるが、

大事なのは、そのフォロワーたちが、

企業の発信に対し、リツイートなど、

一定の反応を示してくれてるかであり、

「フォロワーの品質」が重要となる。

 

いわゆる、コアなファンを作ることが大事なのだ。

自分から情報発信してくれるファンを増やすのだ。

 

そのために、企業は、

UGCが生まれやすい企画を考え、

また、生まれたUGCを効果的に広げる方法を考える。

 

UGCによって、

より多くのユーザーに情報が伝播し、

集客のチャネルが広がるということだ。

 

SNSでの発信は、

ツイッターが一番良い。

UGCを作る対象の商品・サービスは、

日用品のようなコモディティ商品でないことが望ましい

 

ULSSAS(ウルサス)

SNS時代の購買プロセスを、

ULSSASと名付けている。

AIDMAやAISASといった

フレームワークの親戚のように思ってほしい。

 

以下の6つのステップがあることを理解しよう。

  • UGC(ユーザコンテンツ=クチコミ)
  • Like(イイネ)
  • Serach1(SNSでの検索)
  • Serach2(ヤフー、グーグルでの検索)
  • Action(行動・購買)
  • Spread(拡散)

 

 

では、企業はどのようなユーザに、

フォロワーになってもらい、

ULSSASを実施してほしいだろうか。

 

望むべき姿は、

企業の発信をリツイートしてもらい、

より多くの人に届けてもらうことだ。

 

数万人のフォロワーをもつ、

いわゆるインフルエンサーではなく、

フォロー数が30~300人で、

ツイート数が多い人と相互関係築くのが良い。

 

それはなぜか。

冒頭に述べたように、

われわれは、友人や家族など、

より近い人間からの譲歩を信頼するからだ。

 

スモール・ストロング・タイ

ツイッター等のSNSの良さは、

物理的な距離感にかかわらず、

いろんな人とつながりを持てることである。

 

ただ、SNSのフォローフォロワーを見てみると、

実は同じ地域の人と

密接につながりを持っていることが多い。

 

この、リアルに近い濃密な関係性のことを

スモール・ストロング・タイと呼び、

購買判断するときの信頼性の根拠になる。

 

企業はスモール・ストロング・タイを

持っているユーザーをフォローし、

UGCを生成してもらえるような

コミュニケーションを続ける必要がある。

 

まとめ

いまや、我々が購買意欲をそそられるのは、

リアル店舗でも、CM/Web広告でもない。

自分の親しい隣人が、

自慢そうに購買体験を発信したものに対し、

「自分も欲しい、やってみたい」という欲求を抱く。

 

三者が発信したコンテンツを、

UGCと呼び、企業はUGCの数を増やしていくことが、

自社の売上を伸ばしていくための秘訣だと

気が付かなければならない。

 

UGCが増えていけば、

より拡散され、さらなる購買活動を生んでいく。

そのプロセスをULSSASと呼ぶ。

(すべての起点はUGCである。)

 

企業は、

ユーザ参加型のコンテンツを発信したり、

ユーザが発信してくれた内容をフォローしたりなど、

より多くのコミュニケーションが発生するように工夫する。

 

また、企業は、

コミュニケーションする

ユーザーの品質にも気を付けなければならない。

 

フォロワー数が多いインフルエンサーや、

発信数の少ないユーザーをターゲットにしない。

フォロワー数が少なくても、

発信数の多いユーザーをターゲットにするべき。

 

その理由としては、

小規模のフォロー・フォロワーの

ユーザーのほうが、友人との地理的距離感も近く、

また、フォロワーとの結びつきも強いため、

発信・拡散の影響力が高くなる。

 

彼らが持っている信頼関係を、

スモール・ストロング・タイと呼び、

家族や友人に対する信頼関係に匹敵するものなのだ。