論点思考 BCG流問題設定の技術

論点とは、問題解決を考えるうえで

重要なポイントであるが、

特に気を付けなければならないのは、

正しい問題を設定しているかどうかである。

 

では、正しい問題を設定し、

論点を整理し、問題解決するという

アプローチをとるためにはどうすればいいか。

 

早速要約していきましょう。

 

 

目次

 

正しい問いを立てるということ

正しい問いとは何だろうか。

それを考えるには、

「間違った問い」が何かが分かればよい。

 

だいたい、相手から設定された「問い」には、

言葉だけでは表現されていない背景が含まれている。

 

例えば、

「ケーキを2人で平等に分けるにはどうすればよいか」

という問いであれば、

本当の問題は、「いかに双方が納得する分け方は何か」である。

 

 

ビジネスの現場でも同じようなことはある。

「どんな広告を打てばよいか」

「どんな新商品を開発したらいいか」

 

一見、文脈次第では正しい場合もあるが、

その事例では、正しい問いとしては、

「売上を拡大するためにはどうすればよいか」

「既存顧客からどれだけ売上を上げるか」だったことがある。

 

 

どれだけソリューションを思いついたとしても、

間違った問題を解いていたら、

根底の解決にはならない。

 

 

論点を立てる

この書籍の本題でもある、

「論点思考」とは、

「自分が解くべき問題」を定義するプロセスと

言い換えることが出来ます。

 

 

では、そのプロセスはどうなっているか。

4つのプロセスで成り立っている。

 

ただし、順番に上から流れるというよりかは、

行ったり来たりすることもある。

 

論点候補を拾い出す

論点を絞り込む

論点を確定する

全体像で確認する

 

 

論点を拾い出す

問題解決が得意な人は、

「真の論点は何か」を常に考えている。

 

相手から提示された論点は、

疑ってかかるくらいの気持ちでよい。

 

大項目、中項目、小項目レベルで、

「イシューツリー」をつくろう。

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ぱっとみてすぐわかる事実は論点ではない。

例えば、売上が前年度比20%下がっているというのは、

それだけでは論点ではない。ただの事実である。

 

戦略が間違っているのではないか、

生産部門に問題を抱えているのではないか、

営業職の離職が増えているからではないか、等

なぜを繰り返すことで論点になっていく。

 

また、論点を拾い上げていくうえで、

以下の視点に気を付けよう。

 

論点は人や立場によって変わる場合がある

論点は市場や社内の変化によって変化する場合がある

論点は作業を進めていくうえで新しい論点になる場合がある

 

論点を絞り込む

先ほどの通り、いくつかの論点を洗い出した後、

絞り込んでいく作業が始まる。

 

 

絞り込み方は、

白黒はっきりするところ、わかりやすいところから、

また、依頼者の関心が強いところから

絞っていくことが良いアプローチである。

 

論点の絞り込みについて、

以下の3点に気を付けて絞り込んでいきたい。

  • 解決できるかどうか
  • 解決できるとしても実現可能か
  • 解決したらどれだけのインパクトがあるか

なんでもかんでもやる必要はない。

戦略とは捨てることなり、という名言もあるほどだ。

 

論点を確定する

論点を確定させるには、

答えを持っている相手が整理ついていない場合がある。

そのために、質問を通し、

相手の答えを整理することが重要だ。

 

相手への質問すること以外にも、

自分自身の仮説をぶつけてみたり、

現場を自分の目で見ることで、

正しい論点にたどり着くことが出来る。

 

また、自分の引き出しも増やしておこう。

自分の引き出しを増やしておけば、

他社事例や類似事例で見比たり、

顧客視点でその論点が合っているか確認したり、

鳥の眼・虫の眼で考えられたり、

過去の経験をもとに判断することが出来る。

 

 

全体像で確認する

論点を絞り、確定させたら、

いくつかの論点がなんとなく

相関関係をもって残っているので、

あらためて全体像を整理する。構造化ともいう。

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論点の確定と全体像は、一貫の流れでやるのが良い。

 

つまり、

まずはこれが問題ではないかとあたりを付け、

それについて経営者本人から話を聞いたり、

現場を見たりすることで、論点が合っているか検証する。

全体像を作成し、間違いがないかどうかを俯瞰する。

 

これが論点思考の重要なポイントである。