武器として図で考える習慣「抽象化思考」のレッスン

ビジネスの現場で求められる、

「深い考え」を習得するため、

ポイントを捉えた課題認識や鋭い解決策を導き出すための力、

「図で整理すること」を自分のモノにしたい方へ届けます。

 

特に今回の内容は、

企画系の仕事、新規事業に携わっていく人には

見ていただきたい内容です。

 

企画系の仕事は、作ってなんぼ!一日何枚も作りますものね

 

 

図を書くということは、

現実を抽象化し、わかりやすくすることです。

 

図には大きく3種類あります。

概念図、構成図、分析図の3つです。

 

 

なんだか聞きなれない言葉!順番に教えて!

 

概念図は、

一枚の紙の上に

丸や四角、線をつなげたり等

問題の構造を見つけるため、表現するための図です。

図を作る上の基本形だと思ってください。

 

構成図は、

一定の型に沿って、思考を整理するための図です。

ピラミッドのような構成や、

矢印フローのような構成のものなど様々です。

 

分析図は、

エクセルなどのデータから生成される、

相関や特徴を明確にするための図です。

これは、本書のメッセージとは異なるので、

分析図というものもあるということだけ理解しておきましょう。

 

 

 

概念図は、図を使って抽象化することの基本のキです。

 

丸や四角、線や矢印を自由に組み合わせてみましょう。

複雑な図形は使う必要はありません。

図形の位置関係や繋がりの方が大事です。

 

文字は少なめ、短めにして、

図形での表現に注力します。

大事なところだけ強調文字でキーワードを照らします。

 

また、ギチギチに図形や文字を敷き詰めるのではなく、

十分な余白を残しながら描いていきます。

 

余白が実は重要で、

自分の思考を整理しようと描いていくと、

余白部分に気が付かなかった大事な要素が

多々あるからです。

 

 

続いて、構成図にいきましょう。

構成図は、概念図の発展形だと思ってください。

4つの大事な型があります。

ピラミッド、田の字、矢バネ、ループです。

 

 

まず、ピラミッドはツリー図とも呼ばれますし、

ロジックツリーやイシューツリーを作るときに登場します。

 

一つの箱の下に、3〜5個の箱をぶら下げて表現しましょう。

分けるグループがわからない時は、

ビジネスのフレームワーク(3Cや4P)なども活用します。

ピラミッドは、階層を深めていくことで、

物事の原因を追求していくのに役に立ちます。

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次に田の字ですが、

要は2かける2の正方形です。

縦軸と横軸に分かれ、4マスの中で必要なことを表現します。

 

縦と横は、それぞれが独立した軸であることが必要です。

例えば、質と量が代表的な組み合わせでしょう。

また、代表的なビジネスフレームワークPPMというものがあります。

 

プロダクトポートフォリオマネジメントの略ですが、

市場成長率と、シェアを縦横軸にし、

4象限で、その製品・サービスが

花形、金のなる木、問題児、負け犬なのかを分類し、

取るべき戦略を考えるために使います。



 

 

3つ目ですが矢バネは時間的なものを表現します。

インプット、アウトプットという

一連の流れを表現することもあります。

 

例えば、原材料が加工され、製品になり、

流通チャネルを通じて消費者に届く流れを表現することに使います。

これをバリューチェーンと呼びます。

経営学者のマイケル・ポーターが提唱した重要な考えです。

 

マーケティング用語で使われるカスタマージャーニーや、

AIDMAの法則なども矢バネで表現される世界です。

 

矢バネを使って、

ビジネスのどこに課題があるのかを浮き彫りにすることに役立てます。

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最後にループですが、

文字通り循環を表現する図になります。

 

図形と図形をつなぎ合わせる矢印線がポイントになってきます。

今までの図と異なることは、

関係性を重要視していることです。

 

実際のビジネスの現場で作る場合、

まずはキーワードを列挙したり、

同じキーワードをグルーピングした後、

因果関係を線や矢印で繋いでみるとやりやすいでしょう。

 

関係性を表現するループ図に近いものとしては、

マインドマップがあります。

マインドマップは中心にテーマ、キーワードがあり、

それを放射線状に広げて網目のようにしていき、

自分の思考を見える化することができます。

 

ここまでで、4つの大事な構成図のパターンを紹介しました。

大事なことは、これらのパターンを理解し、

いろんな人が作る図から学びを得て、

自分でも紙に描いて整理していくことです。

 

繰り返しのプロセスが、

次またもっと良い図を作ることができます。

 

いきなりパワーポイントに作り始めるのではなく、

ホワイトボードや紙で、

トライ&エラーで作っていくのが成功の秘訣です。