一度は読まないと恥ずかしいというあなたに!「ビジョナリー カンパニー: 時代を超える生存の原則」を要約!

「ビジョナリー・カンパニー」
という言葉を聞いたことはありますか?

 

2011年にジム・コリンズが
提唱した言葉でもあり、また、
全世界で読まれ、愛されている書籍だ。

経営者だけでなく、
会社の中核に携わる管理者まで、
幅広く読まれているベストセラーである。

 

書籍は1巻から5巻まで発刊され、
集大成と言える
ビジョナリーカンパニーZEROまで続く。

biz-book-review.hatenablog.com

 

 

今回は、ベストセラーの
伝説の始まりとして、第1巻、
「時代を超える生存の原則」を
要約していく。

 

1巻に手応えを感じたら、
続編、関連書籍も目を通してほしい。

【Amazon】ビジョナリーカンパニー関連書籍

目次

 

ビジョナリー・カンパニーとは

ジム・コリンズは、
ビジョナリーカンパニーを
以下のように表現している。

ビジョナリー・カンパニー

ビジョンを持っている会社
未来志向の会社・先見的な企業
業界で卓越した企業
逆風でもずば抜けた回復を見せる企業 等

今のご時世に合わせ
内容を追加するのであれば
「コロナ禍でも成長していた企業」
と加えることが出来るでしょう。


100年続く企業ってどんな会社なのよ!?

 

 

ビジョナリー・カンパニーを目指すうえで、
まず最初に重要なことは、
その企業が経営者個人の
カリスマ性で成立してるのではなく、
組織として企業が成立していること。

 

 

ビジョナリー・カンパニーは一見、
「素晴らしいアイデアをもとに
成功してきたように見えているが、

実際はアイデアも何もなく、
できることを何でもやって
失敗を繰り返してきたという例も少なくはない。

 

ビジョナリーカンパニーは、
「現実的」な「理想主義」を抱えている。

 

違う言葉で言えば、
次の通りになる。

ビジョナリーカンパニーは
「基本理念」を持っていることが前提だ。

 

ソニーやフォードのように、
会社が生き残ることで必死な時期にも、
目の前の利益に騙されず、
基本理念というものを持っていた。

勿論、逆の時期もしかりである。

重要なこととして、
ビジョナリーカンパニーには、
共通の理念はないが、
「基本理念がある」
ということだけが共通している。

 

一体どういうこと!?哲学なの??

 

理念の中身については、
各社さまざまである。

大事なポイントは、
どこまで自分たちの理念を
貫き通しているかである。

 

この考え方は、会社経営だけでなく、
自分自身のキャリアの考え方にも
共通する部分が多いだろう。

はじめての課長や
管理職を目指すものにも、
「基本理念」は必要だ。

基本理念を持つことで、
他の管理職たちと比べて
卓越した存在になるだろう。

オススメ記事



以降では、
基本理念とは何か、
また、ビジョナリーカンパニーを
実現していくのに、
必要な要素は何かなのかを紹介する。

 

基本理念とは

基本理念を分解すると、
「基本的価値観」と
「目的」の2つの要素に分解できる。

 

基本的価値観

「基本的価値観」とは、
一言でいえば、
組織にとって不可欠、
不変の主義のことである。

 

もう少し踏み込んで、
読み解いてみると次のことと言える。

基本的価値観とは

いくつかの一般的な指導原理から構成され、
文化や経営手法と混同してはならないし、
利益追求や目先の事情のために
捻じ曲げてはいけない価値観。信念。

目的

「目的」とは、
単なる金儲けを超えた、

会社の根本的な存在理由のこと。

 

こちらも勘違いしてしまわないよう、
もう少し踏み込んでみよう。

ジム・コリンズは次のように語る。

目的とは

個々の目標や事業戦略といった
ビジネススクール的な用語ではなく、
企業にとって目的とは、
地平線のかなたに永遠と輝き続ける、
道しるべの星であること

ビジョナリーカンパニーの道しるべ

 

 

基本的価値観は、
信念と言えばイメージつきやすいが、
目的は星と言われても難しいかもしれない。

目的を掲げている企業の一例として、
ディズニーをイメージするとわかりやすい。

”この世から想像力というものがなくならない限り、
ディズニーランドが完成することは無い”

彼らは一つの方向を目指し、
例えばテーマパークを刷新するが、
その目的を完全に達成することは無い。

生涯をかけて、その目的に対して、
まっすぐひたむきに追い求めていくのだ。

 

基本理念まとめ
基本的価値観目的の2つで構成される。

「基本的価値観」は、揺ぎ無い信念。
哲学ともいえるべきもので、
自分の心のありようだ。

「目的」は、自分が目指すべき道のり
北極星のように絶対に手が届かないが、
つねにあなたの進む道を照らすものだ。

 

では、次にビジョナリーカンパニーを
実現していくうえで、
少なくとも必要な5つの要素を解説しよう。

 

ビジョナリーカンパニーの5大要素

ビジョナリーカンパニーを実現するための
具体的な方法は、
つぎの5大要素が必要である。

①社運を賭けた大胆な目標(BHAGビーハグ)

Big Hairy Audacious Goalsの略だ。

ここでいう「目標」は、
先ほどの「目的」と異なり、
具体的に達成が出来るものを指す。

しかし、その目標は、
簡単に達成できるようなものではなく、
つらく困難なものである。

そしてその目標の内容は、
明確で説得力がある


社員の誰にとっても
わくわくするような目標であること


単純に、売上〇〇円、
業界トップ、競合を倒す等
それだけでわくわくはしないだろう。

 

お客様に当社の魅力を一身に届けるため、
〇〇エリアでのシェアを一位にする、等
目標に意味やストーリーがあると良い。


そして、その目標は不退転の決意と
リスクを負って遂行すること

BHAG(ビーハグ)

BHAGは、
会社の基本理念に沿った、大きな目標であり、
会社の進歩を促すものとしての目標であること。

勿論のことだが、この目標は
基本理念から道を外れてはならない。

 

②カルトのような文化

まず、そもそもビジョナリーカンパニーは
誰にとっても良い職場だとは言えない。

 

理念への理解と同質化が必要となるため、
馴染めないものには馴染めないからである。

 

基本理念を維持、
浸透させるための強力な文化として、
カルトのような文化が必要である。

(勿論、ネガティブな意味で
カルトという言葉が使われているのではない)

 

ディズニーランドのキャストや、
スターバックスの店員が
分かりやすい例だといえる。

彼らは熱狂的で、
そこで働くことに誇りを持っている。

文化はそこで働く人たちによって
醸成されるものでもある。

会社が目指す文化に合わない人を
居座り続けさせることは、
会社にとっても、本人にとっても
不幸せな結果になるだろう。


企業での育成・教育については、
基本理念を徹底する。

ただし、理念にマッチしない
社員も出てくるが、
無理に残ってもらうことはない。

③大量のものを試して、うまくいったものを残す

企業の成功には偶然の機会を活かし、
積極的に活動することが重要だ。

成功とは壮大な事業計画で
キレイに作り上げられるものでは決してない。

限られた時間で
出来るだけ多くのことを試し、
うまくいったものだけを残し、
うまくいかなかったものを
早く手直しするか捨てる。

 

言うには単純だが、
行うにはなかなか難しい。

 

コリンズは、
次がポイントだと言っている。

大量に試す秘訣

・なるべく早く試すこと。
・失敗は必ずあることを認めること。
・小さな一歩を踏み出すこと。
・社員に必要なだけの自由と裁量を与えること。

④生え抜きの経営陣

基本理念を維持していくため、
生え抜きの経営陣を
育成し、維持する。

 

経営幹部育成・後継計画を定め、
社内の有力な後継候補をラインナップする。
社内の人材にて優秀な経営陣を維持していく。

 

外部から役員を採用したり、
生え抜きの社員を差し置いて、
経営者の昔のコネでヨソモノを
似つかわしくない椅子に座らせてはならない。

⑤決して満足しないこと

冒頭の通り、決して達成することが出来ない
「目的」を追いかけ続けるため、
自分自身に対する要求レベルが高くしていく。

 

途中段階で決して満足せず、
現状を不満足だと感じるような
仕組みを作り上げる。

 

将来のための投資を進めるのと同時に、
今の業績を良くすることを並行して行う。

片方だけを重視しがちだが、
両輪が合わさって初めて
ビジョナリーカンパニーを
目指していけるのだ。

まとめ

今までの話をまとめると、

基本理念と、具体的な進歩に向けて、
全体像を描き、目的を掲げる。

基本理念と目的に対し、
すべての行動に
一貫性を持たせることが
成功の一歩である。

 

一つの制度、一つの戦略や戦術、
会社の仕組み、文化規範など
すべてに一貫性を持たせ、
繰り返していくこと

 

一貫性を持たせるうえでは、
小さなことにこだわる事が重要。

些細な点でも言行不一致があれば、
社員は矛盾を見逃さない。

見逃してしまうと、組織として、
大きな目標を達成できなくなってしまう。

また、世の中の流行に逆らっても、
自分自身の流れには従うこと。

「これは(世間一般で)良い方法なのか」ではなく、
「この方法は当社に合っているのか、
当社の基本理念にあっているのか」を重視すること

 

なお、基本理念以外のすべてのものは、
いつでも、どんなものでも変更することが出来る。

絶対不変な基本理念をもとに、
大量な試行錯誤と、
変更にチャレンジすることが大事なのである。

歴史や慣例といったものに引きずられ、
見失ってはならない基本理念から外れないようにすること。

 

ビジョナリーカンパニーにとって、
最も優先すべきことは
基本理念に合っているかということである。

【Amazon】ビジョナリーカンパニー関連書籍

 

以上でビジョナリーカンパニーの
第1巻の要約を終わる。

ビジョナリーカンパニーZEROの要約も
ぜひ読んで欲しい内容だ。

biz-book-review.hatenablog.com