世界一やさしい問題解決の授業

どの業界にいようと、

どのような仕事をしていようと、

われわれが身に着けるべき能力は、

「問題解決能力」である。 

 

では、問題解決の方法は、

誰が教えてくれるのでしょう?

 

学校では教えてはくれませんね。

 

まずはじめに、

この本から読み始め、

「問題解決」とはなにかを掴み、

ある程度、できるようになったら、

再び読んでいただきたいです。

 

最初は何となくしかわからなくても、

経験を通して読んだときに、

きっと腑に落ちるものになっているでしょう。

 

 

 

 

 

解決すべき課題が立ちはだかった時、

我々は大きく4つの姿勢で立ち向かうことが多い。

 

  1. どうせできないと決め付け後ろ向きタイプ
  2. 犯人捜しの評論家タイプ
  3. やる気元気の気合いタイプ
  4. 課題を分解し問題解決タイプ

 

言わずもがな、

私たちが目指すのは4です。

 

 

我々がまず最初にやるべきことは、

「問題は何か」を特定すること。

 

例えば、数学の成績が悪かったとしましょう。

その原因は何でしょうか。

 

正負の計算、方程式、三角形の合同・相似があったとする。

どれが悪かったのだろう。

 

例えば方程式が悪かったとしましょう。

問題は解けたのか、解けなかったのか。

解く時間が足りたのか、足りなかったのか。

そもそも、解く方法を知っていたのか知らなかったのか。

 

悪かった原因を、細かく細かく分解していく。

 

分解するには、MECE(モレなくダブりなく)という考え方や、

YES/NO分岐などで、丁寧に分解していく

 

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問題の分岐イメージ

 

 

自分自身の数学の成績であれば、

分解していけば、原因は自明になるかもしれない。

 

ただ、現実の問題は、

この段階では、仮説に留まることが多い。

 

例えばだが、

あなたの子供の数学の点数の話だった。

あなたの生徒の点数の話だった、等。

ある程度の原因までは絞れるが、

本当にそうなのかまではわからないのではないでしょうか。

 

「この子は方程式の解き方がわからない」

という仮説があった場合、

その仮説が本当であるか証明しないと次には進めない。

 

方程式に限定して、再テストし、

点数が低ければ、

やはり解き方がわからないということが証明できるだろう。

 

 

次に、その問題を解決するための、

「打ち手」を考えていく必要がある。

 

「とりあえず、問題をたくさん解くのだ!」

と、短絡的になってはいけない。

やる気元気の気合いタイプに戻っていないだろうか。

 

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ここでも、分解の手法を取ろう。

 

例えばだが、

人に教えてもらう。

→先生に教えてもらう

→塾の先生に教えてもらう

→友達に教えてもらう

 

書籍から学ぶ

→教科書を読みなおす

→授業のノートを読みなおす

→参考書を読む

→問題集の解説を読む

 

たくさん、打ち手を洗い出すのが重要であり、

ここでも、MECEやYES/NOで洗い出すのがよい。

 

打ち手をたくさん洗い出し、

そこで初めて、

「何を実行したらよいか」を考え始める。

 

以下の2軸で、打ち手を品定めするのがよい。

効果があることか

実現しやすいことか

 

打ち手の選択肢を比較し、

どの打ち手から実施していくかを決め、

行動に移していく。

 

 

もちろん、

その行動に効果があったかどうかを、

仮説検証し、さらなる分析と打ち手を重ねていくことが、

問題解決タイプの基本行動であるのだ。

 

例えば、上の例であれば、

行動に起こしやすいのは、

教科書やノートを見直すことではないだろうか。

友達に教えてもらうことかもしれない。

 

効果がありそうなのは、

先生や塾に教えてもらうことだろか。

参考書や問題集を買って読み込むこと等も効果的だ。

 

両者のバランスを考えたとき、

効果もあって、行動に起こしやすかったのは、

参考書・問題集を買ってもらうことだった。

 

こうして、方程式を理解し、

解き方がわかるようになり、

数学の成績があがっていったのである。

 

めでたしめでたし。

 

子供の数学の成績というテーマで、

至極簡単な話であったが、

我々の日常に立ちはだかる様々な問題は、

おなじように、分解、仮説・検証、

打ち手の検討。実施後の分析・・・

といった流れが繰り返されていく。

 

問題解決が苦手な方は、

まずは問題をキレイに分解する癖をつけていくことから、

はじめてもらうことがよいだろう。

 

ある程度感覚をつかんだら、

もう一度書籍を手に取ってもらいたい。

 

「あの時書いてあったのは、こういうことだったんだ」

という新しい発見があるはずです。