勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全

大前氏のビジネスブレイクスルー大学では、

ケーススタディを通して、

企業が勝ち組企業となるために、

どのような戦略をとっていくのかを分析している。

 

当書籍では、27のケーススタディを通して、

2017年時点での、企業の状況を分析し、

どのように進んでいくべきかを仮説立てている。

 

 

大前氏の視点や発想は、

自分たちの業界や企業を分析する上でも、

非常に有効なので、ぜひ参考にしたい。

 

今回は2つのケースを紹介しながら、

勝ち組企業の目指し方を考えたい。

 

 

 

 

 

目次

 

勝ち組企業の必須条件

要点は自社で抱えないこと。

言い換えるなら、

「ソリューションファースト」であることだ。

 

日本企業の課題の一つは、

プロダクトアウト。

顧客のニーズを見ない中、

売りたいものを売ろうとするところである。

 

勝ち組企業となるためには、

製造設備や人材を社内に抱え込まないことに加え、

顧客のニーズを満たすソリューションを考えることが必要。

 

ソリューションファーストで、

顧客の心をつかむことで、

長期的な成功を収めることができる。

 

自分が社長だったらという発想で、

他社のビジネスモデルを分析し、

自分だったらどうするかを考えてみよう。

 

しまむら

しまむらは1953年創業。

国内衣料品において、

売上高5000億超で2位を誇る。

 

ファーストリテイリングと比較し、

しまむらは、本部集中管理で、

購買、物流、店舗オペレーションを

徹底してローコストに保てている。

 

サプライヤーとの共同商品企画や、

販売状況や在庫状況の共有。

 

独自の物流網で、

売れ残った商品を、

別店舗に適宜移動させることが可能。

 

在庫回転日数が、約40日であり、

ユニクロは100日以上となっていることから、

しまむらが商品を売り切る力を持っているといえる。

 

しまむらの弱みは、

ブランドにチープなイメージがついている。

 

そのため、いままでターゲットとしていない、

女性層以外の取り込みを狙っていくことが重要。

 

 

永谷園ホールディングス

永谷園の発祥は、1700年代、

製茶業を営む永谷宗円が、

煎茶の製法を発明したことに由来する。

 

和風即席食品などで、

強いシェアを持つ永谷園だが、

調味料全体で考えると永谷園の市場規模は小さい。

永谷園の所属する市場について、

約1500億円の市場規模に対し、

醤油単体の市場規模も1500億円。

 

特にお茶漬けは市場も飽和しており、

即席みそ汁やふりかけのニーズが高まっていることから、

広告費をシフトさせていきながら、

シェア拡大を狙っていくことが必要となってくる。