新卒が研修期間中に習得すべき5つのスキル②「論理的思考力」

目次

はじめに

 

こんにちは
前回は、初めのスキルとして、
コミュニケーション力を紹介しました。

 

biz-book-review.hatenablog.com

 

 

 

今回は、
論理的思考力について
紹介したいと思います。

論理的思考力は、
どうして身につけないといけないのでしょうか?

 

もちろん、解決すべき
あらゆる課題について、課題を分解し、
適切に問題解決するためです。

 

まずは、新卒研修で学ぶものと同じであるが、
覚えるべき考えとしては、MECEだ。
モレなくダブりなく問題を分けていく。

画像

MECEの具体例

市場のセグメンテーション

ある企業が、製品ラインのマーケティング戦略を開発することになりました。
市場をセグメンテーションする必要があり、
そのために、MECEを用いて以下のように分類します。

 

相互排他的なカテゴリーは以下の3つです。

 

  1. 年齢層
  2. 性別
  3. 収入層

 

3つのカテゴリーに分けると、

以下の通りにMECEに分けられます。

 

年齢層
  1. 10代
  2. 20代
  3. 30代
  4. 40代
  5. 50代以上

 

性別
  1. 男性
  2. 女性

 

収入層
  1. 低所得者
  2. 中所得者
  3. 高所得者

 

このように、市場セグメンテーションのカテゴリーを
MECEに分類することで、全体像を明確にし、
ターゲット層を正確に捉えることができます。

 

So What?/Why So?

次はMECEと同じくらい大事な考え方だ。

So What/Why So?は、

話のつながりが無くなっていないか、

トんだ説明になっていないかをチェックするための技術だ。

 

日本語で言い換えるなら、

「だからなにが言えるのか?」と

「どうしてそう言えるのか?」という問いかけです。

 

その2つの問いかけを自分自身に投げかけたとき、

結論と根拠が(もしくは結論と方法)

中合わせの関係になってるかを確認する技術です。

 

自問自答し、自分が納得していないものは、

相手が聞いたときに納得しないのは当たり前のことなのです。

 

MECESo What?/Why So?は

基本的な論理的思考のフレームだ。

 

論理構成の技術

つぎは、論理的整理から進んで、

論理的構成について学んでいこう。

 

並列型

並列型は、ピラミッド構造です。

結論に対し、根拠をMECEに並列させ導き出します。

 

結論と根拠に対し、

根拠は横にMECEに広げていきます。

 

それらの根拠をまとめたときに、

結論と根拠の関係がSo What/Why So?で

矛盾がないかを確認されています。

 

例えば、新規事業を行うべきかという課題・テーマに対し、

結論としては、新規事業を行うべきだったとする。

根拠としては、MECEにするため、3Cをつかう。

 

3Cを使ってみると以下になります。

顧客は対象の新規事業に対して好意的で成長の余地がある。

競合はまだいないため、先行者利益を得られる。

自社は既存ビジネスのノウハウを活かし、効率的に進められる。

 

解説型

次に解説型だが、

結論に対し、根拠を、

事実→判断基準→判断内容という流れで解説していく。

 

例えば、ダイエットすべきかという課題・テーマに対し、

ダイエットすべきだという結論があったとする。

 

根拠を解説すると、

事実「BMIが標準を大幅に超えている。」

 

判断基準「健康維持効果と、どれくらい時間がかかるかの効率が基準。」

 

判断内容

「健康維持には適正に体重を維持することが必要で、

週2回程度の運動であれば効率的に実現できる。」

 

だからダイエットすべきだ。

といった構成になる。

 

問題解決の手順

 

問題解決の手順は3つ

問題の所在を見つけるWHERE

原因を探るWHY

対策を打つためのHOW である。

 

よくある問題解決の失敗は、HOW思考で、

「とりあえず売上げが減っているから、広告を打とう」等、

短絡的に対抗策を打つ思考である。現場のほとんどで陥っている状況だ。

 

そのHOW思考に陥る理由としては、

「勘と経験による思い込み」が多い。

いままで営業してきた長年の勘が言っている。

 

簡単な内容であれば勘と経験に頼ることは否定しないが、

昨今のビジネス背景を考えると情報が複合的になっているため、

勘と経験が通用しない場合もある。

 

WHERE

問題はどこ(WHERE)にあるのかを導き出すには、

「4W」で切り口を考えるのが良い。

 

問題意識をwhen、where、who、whatで分解することだ。

(ここのwhereと前述のWHEREは意味が異なるので注意してほしい。)

 

例えば、売上げが下がっているという問題意識について、

 

where(いつの時期か。もしくは季節、時間帯か)、

 

where(チャネル。どの地域か、どの店舗か)

 

who(どの顧客層か、男女、年齢層)、

 

what(何の商品か?)

 

フレームワークを活用し、良い切り口を見つけ出すと、

ある特定の場所に定量的な特徴が見えてくる。

(悪い切り口だと、「全体的に悪い」となり、本質が見えていない)

 

WHY

良き切り口で問題の箇所「WHERE」が見つかったら、

WHYの段階に移行する。

いわゆるMECEに問題を切り分け、

「なぜ」を繰り返し掘り下げていき、樹形図を作っていく。

(「打ち止め」になるまで「なぜ」を繰り返すこと)

 

WHYを続けるうえで、途中で力尽きることが多い。

樹形図(ロジックツリー)の形が以下の3パターンのどれかになった時は、

黄色信号だと思ってほしい。

 

一直線型:課題と原因が直列に繋がっている。本当は各要素が関連しあうはず。

末広がり型:広がって纏まりが無い。事実でない可能性が列挙されている場合も。

気球型:樹形図の深いところで、突然1つの原因に収束。無意識に収束させている。

 

HOW

WHYに対する樹形図が出来たら、

優先度をつけ、効果があるか、全体に影響があるかなどの軸で、

HOWを考えていくためのポイントを決める。

すべてを対策しようと思うと、

リソースと時間の問題で終わらなくなってしまうから。

 

HOWのポイントとしては、

「効果」「コスト」「時間」等の評価から、

対応策を整理すること。

 

KGI/KPIに落とし込み、ウォッチできるように仕組み化すること

実行計画表に落とし込み、タスクをスケジュール化すること

(マイルストンも)

 

会社の仕組みとして継続できるようPDCAサイクルを回すこと

(現場では、よくPlan-Do-Plan-Doや、Do-Do-Do-Doになりがち)

 

HOWは、現場での実践をもとに、

自分がうまくできるようなルーティンにすべきであろうが、

WHEREとWHYについては、どの業界、企業においても、

考え方としては共通であるので、

まずはこの2つを外さないようにしよう。

 

物事を考える4つのフレーム

最後に応用編として、4つのフレームを紹介したい。

困ったときに、参考として思い出してほしい。

 

水平思考:類似するものから、考える幅を広げる。

 

垂直思考:MECEや5W1Hで考えて、整理する。

 

視座:自分の立場だけではなく、違う立場からの見方を考える。

 

時系列:過去・現在・未来で、時間を変えたときに、考えるポイントが出るか。